コロナの影響で進学から就職に目を向ける高校生が増えていますが、
そんな進路で迷っている人にお話をしたいと思います。
地に足をつける
先のことが不安だと、安定した職業に目がいきがちです。
パワハラや不正事件で、何かと悪いイメージが広まっている公務員も人気がありますし、
弁護士や薬剤師などの専門的な知識を身につけて、堅実に高い収入を得ようと考える人も多くなっています。
でもコロナ禍の影響は、おそらく何年も続きますし、
それによって今ある社会のしくみが変わる可能性が高いわけですから、
避けたいのは
今、多額の奨学金を借りて進学することです。
いつまで続くか分からない世界規模のコロナ禍なのに、借金をしても社会に出た時に返済ができない可能性も以前よりも高くなっています。
目の前の課題に集中して、地に足をつけた考えを持ってください。
進学したいけど、学費が工面できそうにないなら、
学費のかからない学校を選ぶか、
いったん就職してお金を貯めてから進学することを考えましょう。
社会人となって働く中で、本当に自分が仕事にしたいことを見つけてから、スキルを上げるために進学する人も今では珍しくはありません。
資格を取っても経済的に
豊かになる保証はない
数年前に、人手不足から薬剤師やパイロットの資格がクローズアップされていました。
大学でエアラインパイロットを養成する学科の学費は総額で3000万円以上。薬剤師になるには最低でも私学の薬学部で6年で1500万円近くの学費がかかります。
このブームに乗り、薬剤師になった人は、
今どう思っているのでしょうか?
大手のドラックストアにある求人を見ると、一般社員と薬剤師の基本給の給与の差は年収ベースで約150万円。
もし学費のうち1000万円を奨学金でまかなっていたとしたら、月々の返済は5万円近くになるはずです。
そうなると給与差はさほど大きくないうえ奨学金の返済が重くのしかかっているはずです。
奨学金とは名ばかりで、一般のローンと何ら変わりはありません。
返済がある以上、仕事を自由に辞めることはできません。
車や住宅を買うことも
女性なら出産、育児といったライフスタイルに影響します。
どんな仕事も、事実が見えない時代に・・
正社員、派遣、アルバイト、といった同じ仕事をしていても職域に違いがありますし、
看護師の方が自分の子供の登園を保育園から断られる事件があったりと、
どんな仕事に就いているかで人を差別扱いする人は増えました。
もちろん理想は「そういうハラスメントが無くなること」ですが、
そう簡単には解決できません。
今の時代は、どんな職業についても、その仕事をバカにしたり、罵ったりする人が平気でいます。
だから本当にその仕事にやりがいを持って、仕事から喜びを感じて、毎日を生き生きと過ごしている人達がいても、
あなたは、その人たちが嫌な思いをしてまで、本当のことを話すと思いますか?
そうは思わないはずです。
だからこそ、安易な記事を見て、
簡単に結論づけない習慣を持って欲しいと思うのです。